プラチナ取ったので「Detroit: Become Human」1周目の自分を振り返る

HEAVY RAIN -心の軋むとき-」などで知られるQuantic DreamのPS4向けアドベンチャーゲーム「Detroit: Become Human」の発売から約2年、今更ですがプラチナトロフィーを取りました。

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ちょっとQTEが忙しい部分こそあれ、操作自体はかなり低難易度の部類となる本作。誰でも時間をかけてプレイすればプラチナが取れるアドベンチャー系はプラチナトロフィーも30~50%(俺調べ)くらいになるものだが、さんざんセールも行われ発売から2年以上も経ったというのに未だ取得率が2%にも満たない(今の時点では1.6%くらい)。

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何故かといえば、選択肢がめちゃくちゃエグいから。主に分岐の数という意味で。

個々のチャプターごとにやり直しは可能なので、50%くらいまでなら1回クリアしてチャプターごとにやり直せばいける。しかし、いくつかはストーリーを最初からほぼ最後までプレイし直さないと取れない。これがまあ、要因といえば要因でしょう。自分は正確な総プレイ時間は分からないけどやり直しを除いてフルで5周はしてるし(手際が悪い)、時間としたら100時間はゆうに超えてる気もします。それでもトロフィー回収だけで全部の分岐を見たわけではない……恐ろしいな。

Detroit: Become Human オフィシャルサイト | プレイステーション

まあそんなことより、本作の魅力は「心を持ったアンドロイドは機械なのか?命あるヒトなのか?」という人によって答えの変わる問題や、ちょうど世情をとりまく人種問題についても非常に深く考えさせられるストーリーとか、3人のアンドロイドがお互いに影響を与え合うゲーム性といった部分も大きいんですけど、メタ的な面白さは「1周目で何をどう選んだのか」という部分にあると思います。「Detroit: Become Human」のストーリーは、色々な価値観を揺さぶられる物語です。「自分だったらどうするのか?」といった選択を迫られる場面もあれば「こうすることが、このキャラクターにとって正しいだろう」と信じて選ぶ場面もある。どう行動しても「結局、これが正しいのかは分からない」という迷いや後悔のようなものがつきまとうのは「Life is Strange」とかに近い感触もありますね。

おそらく何人かのプレイヤーがお互いのプレイ結果について話したとしても、1周目のプレイが100%同じ結果になるというケースは非常に稀でしょう。いたら生き別れの双子かなんかを疑った方がいいレベルで、重ならないほうが普通だと思います。それくらい分岐が本当にエグい。

前置きが長くなりましたけど、自分の1周目も話したいし、人の1周目の話もすごく聞きたくなる、そんなゲームだと思います。やっとプラチナ取って人の話の7割くらいの話題にはついていけるようになったのに(それでも7割だと思うマジで)、もう2年経ってるわけで旬はぶっちぎってるわけですよ。なので、せっかくだから自分の初回プレイを振り返りしていこうと思います。ちまちま書いてたらそれだけで数カ月経ってしまったよ。

以下「Detroit: Become Human」のネタバレ……というか、プレイしてない人にはまったく意味の分からない話が続きます。万が一、これからプレイするかもしれないという人がいるなら、出来る限り余計な先入観を持たないまま、ベストな方向とかを模索せずに「自分だったらどうするか」という選択と感情を大事にしてほしいと思います。つまり、こんなとこ見てないで今すぐ買って遊べって話だよ。わかったな?

Detroit: Become Human Value Selection

体験版もあるからそれを早く遊ぶんだ人生は短いぞ。

Detroit: Become Human 体験版

「Detroit: Become Human」あれこれメモ

本作の舞台は、そう遠くない近未来のアメリカ・デトロイトデトロイトメタルシティではない)。人型のアンドロイドが人々の生活に深く浸透しているが、アンドロイドたちが感情のようなものを持ち、暴走する事件が起きる。「変異体」と呼ばれる彼らは、果たして「生きている」のか、それとも「機械」なのか――。3人の異なるアンドロイドの視点で、プレイヤーは多くの選択を迫られることになる。

公式ブログの紹介がいいかんじにまとまってると思います。

blog.ja.playstation.com

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こっちは自分用のメモ(ネタバレあるよ)

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あとファミ通のインタビューも面白いので。個人的にコナー役の花輪さんとマーカス役の内田さん、コーエーテクモゲームスネオロマンス的にはお馴染みの方々なんですが洋画の吹き替えとかが中心で、自分が遊ぶゲームとか見るアニメにはあまりご出演されないタイプだと思うので興味深かったです。やはり吹き替え系とアニメとかでは考え方とかが少し違うなとか。

www.famitsu.com

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いい加減本題に入ろうか

Chapter1「人質」

主人公の1人、コナーが初登場。新しいアンドロイドが購入され、自分が破棄されると思ったアンドロイドが一家の父親を殺し、娘を人質に立てこもる。ここで「魚を助けるか否か」すら(大きな影響ではないとはいえ)変異体へのトリガーになってるとは。ちなみに魚に気を取られすぎて、1番手前の家族写真はフルで3周くらい遊んでから気付きました。

娘の部屋とか父親の死体回りとか、必要な手掛かりは概ね気付いたのだけど夕食の準備してるキッチンとか謎の大仏(大仏でいいのかあれ?)に気を取られて、テーブル下の拳銃にだけ何故か気付かないという。もっとちゃんと調査をしろ、俺コナー。でもちゃんと撃たれた警官の止血もして、当たりさわりのない説得で綺麗に事件解決。基本的に人間もアンドロイドも人命は尊重するタイプのコナーでした。序盤だけ。

コナーがぶっ壊されるパティーンでは娘ちゃんの代わりに撃たれて死んだんですけど、彼女の錯乱っぷり……というか助けるために撃たれたコナーにめちゃくちゃびびってたから、この先まともに生きて行けるのか心配になったよね。でもコナー的には「娘を助ける」が最重要課題なので、人質ごと死なない限りはベストな選択肢なんだろうなと思いました。少なくともこの時点では。犯人と心中する場合はどうなるんでしょうね。

たしか東京ゲームショウの初出の時に1話をプレイできてて、自分は整理券が取れなかったからひたすら人のプレイを見ていたのだけど、この時点で分岐の数がエグすぎて終わり方がみんな違うな……ってのは思いました。結局、自分はコナーに銃を撃たせることはしなかったし、人質も殺してないけど、そういう結末も普通にあり得るだろうな……って感じでした。

Chapter2「色あふれる世界」

著名な画家・カールの世話をしている2人目の主人公、マーカスの登場。1周目は周囲を見ることも雑誌を見ることも何もせず、ただナビの通りまっすぐ絵の具の店に行って決済して終了したので何の面白みもない1周目でした。もっとこの世界に興味を持て、俺マーカス。でも色々歩いて調べないとこの世界について何もわからなくて、変異体ではないアンドロイドとして考えるなら100点の行動だったと我ながら思う。発売当時の2年前ですら、そこまでキャッシュレス決済はメジャーではなかったと思うけど、その間にも世の中ずいぶん変わったなとしみじみします。

後々に少し周囲を探索したけど「アンドロイドがこの世界でどんな扱いを受けているのか」という価値観の一端が垣間見える話で、じっくり見ると非常に興味深い導入部だったと思います。職を失ったデモの人々にめちゃくちゃ絡まれたら後でカールがすごく心配してくれたので、ええ人や……って思ったり。この世界全体で見ればマーカスはかなり恵まれた……という言い方もアレだけど、きちんと人間としての尊厳をもった生き方ができたわけで。公園やらバスの乗り方ひとつを見ても、この世界の人間(=ほぼ現実の我々と同義)にとってのアンドロイドって何だろうって思わされる要素が多かったなあ。

Chapter3「あらたな我が家」

家事手伝いアンドロイドの主人公3人目、カーラ。目覚めたらアンドロイド販売店にいたわけだけど、アンドロイドが人間に対してアンドロイドを売ってる現場がめちゃくちゃシュールだな……と思って見てた。

トッドに連れられて家に帰り、さっそく荒れ放題の家を掃除。最重要課題のゴミ捨てと、目の前にあった食器の片づけはやったけど早々に2階へ行ってしまった。この時はまだR2ボタンの重要性に気付いていなかったのだ……。なお1周目ではテレビ見てるトッドの目の前を通ろうとしてめちゃくちゃ怒られたのに現実の俺カーラは怒りが有頂天で親のダイヤの結婚指輪のネックレス(略)だったので、以降のプレイでは一切前を横切りませんでした。俺カーラは根に持つタイプなんだ。

後々に裏庭の洗濯物やら掃除機セットやらしたけど、掃除機……じゃれるアリスは可愛かったけど、まだロボット掃除機を掃除機って呼ぶのは納得できない。あんなとこにルンバ(的なやつ)置いてあっても分かるか!!そのためのR2ボタンですねそうですね。

アリスのぼっちになりたい感情は手に取るように分かったので、好感度はバッチリのまま1周目は終了。カーラがトッドにぶっ壊されたんだろうなってのは、販売店の時点でなんとなく察しって感じだったのでまあ。しかし毎回どのプレイでも窓からの通路を確認してるのに、そこから出ないまま終わってしまった……。

Chapter4「画家」

カールの家に帰ってきたマーカス。この頃は鳥型ロボットを見たり、周囲をもう少し調べようという気が出てきた気がする。しかしカールの部屋を出てからどこに行けばいいのか分からなくて、めちゃくちゃ車椅子ぐるぐるしまくってたらカールに「どうした?」だか何だか言われてしまった。家の中で迷子になったなんて言えねえ……!!そしてやっとの思いで1階のリビングにたどり着いたけど、どこで朝食を食べるのか分からなくてまーたフロアぐるぐるした。こういうところにゲームセンスのなさが如実に出て辛い。

1周目はピアノを弾いたけど、ここも分岐が……分岐が多い……!あと本も読んだしチェスもやったけど、個人的にはチェスでのやりとりが一番面白かったかな。そしてアトリエでのやりとりも分岐が……分岐が多い……!!絵のパターンどんだけあるんだよ。しっかし、アンドロイドと芸術ってすごく興味深いところだなって思います。この世界でアンドロイドの音楽ユニットが人気を集めてたけど、言語化できない「感性」まで人間と変わらないなら、ますます何が違うのかって話になるのが面白かったですね。

あとでフォロワー情報で「人間性」「優しさ」を選ぶとカールを描くと知って情緒がぶっ壊れたし、米津玄師の「Lemon」がマーカスとカールのイメソンと言われてすごい顔になった。

Chapter5「相棒」

ハンクとのファーストインプレッション。最初は理性的に協力を求めようとしたので、可も不可もなくという感じ。いちおう酒を奪ったり一杯奢ったりは見たけどまあ。コナーの仕事はきっちりやろうと思っていたので、殺人現場の証拠集めから現場の再現までキッチリやって隠れてたアンドロイドの発見までは初手でスムーズに行えました。自分で「俺コナーさすが!優秀!」ってなれる導入で大変気分がようござんした。殺人現場はちょっと生々しいなってのと、コナーの舐めプ(違)にはヒェッ……となりましたね。

Chapter6「夜のあらし」

カーラが変異し、トッドの元からアリスを連れて逃走する回。最初は一番簡単な裏庭から逃げたけど、スリルあるのは開錠が必要なのは正面からで、手っ取り早いのは銃を手に取ってQTEでの勝利って感じだけど別に殺意はなかったので「そんな……殺すつもりじゃ……!!」ってドラマみたいなセリフを口走ってしまった。トッドを気絶させるとかそういうのもあったみたいだけど、逃げるか殺すかしか選べなかった……。

2Fで隠れてたときボタン操作間違えて正面衝突しかけたり、わりと短いターンだけど「アリスを守る」という使命もあるので、ちょうどいいヒリヒリ感を味わえて好きですね。

Chapter7「失意」

マーカスとレオの遭遇。カールに「手を出すな」とあんだけ口酸っぱく言われたのに、変異してから速攻で手を出す俺マーカス。ここでレオが死んだかと思ったけど終盤に結局生きてたことが分かって、カールが献身的に看病したのもあって親子間の絆も取り戻せてたしこっちでよくないかと思ったけど、トゥルーっぽいのは我慢してカールが死んでしまうほうなのかな……という気持ち。カールが生きてても死んでても後々の会話はかなり重いので、これは両方見ておいて損はないなと思うのだけどここの選択から終盤までのプレイが必要なので難しいところ。

Chapter8「尋問」

「相棒」で逮捕したアンドロイドとの会話。ここでのアンドロイドの微細な表情とか、唇のぷるぷるっぷりとか、腕の怪我とか虐待の痕跡を見てると「これがアンドロイドとか嘘だろ……?」って気持ちになりますね。初手は尋問の前にファイルを調べるのを怠ったのでイマイチ上手くいかず、あんだけ拒まれたのにメモリーにアクセスして即終わらせようとした職務に忠実な俺コナーだったので当然自己破壊、とはいえ破壊させたくはないしなーと介入したら撃たれてしまったので「えぇ……」って困惑エンドでした。メモリーは安易に調べたらいけない(戒め)。

上手く説得して自白を引き出し、そーっとそーっと終わった時はホっとしつつ、いずれ処分されるのは明白なので、どっちも何とも苦い気持ちはありますね。一昔前は、日本人はロボットに名前を付けて(ドラえもんとか鉄腕アトムとかaiboとか)可愛がる風潮があり、アメリカなどは映画とかで機械の反乱を描くなど脅威としてみなす風潮があるなんて言われてたけど、今はどうなんでしょうね。ルンバのために掃除をする人とか日本人的だなーという気もするけど、オタクの感性でしかモノを見られてない自信があるので世間一般ではどういう感情なのか気になるところです。やっぱり本作の一部の人間みたいに「人間じゃない」とみなして非人道的行為に及ぶ人は後を絶たない想像がついてしまい、なんとも悲しい気持ちになりますな。

Chapter9「あてどなく」

トッドから逃げ出したカーラとアリスが、ひとまず一晩の宿を求めて放浪。初手はモーテルは金もないし却下、廃車はアリスにめちゃくちゃ嫌がられるから却下、ということで廃屋に侵入。どうにかこうにかラルフとも交渉して寝床はゲットで無事終了です。モーテルでも廃車でも結局うまいことカーラがイメチェンする流れが組み込んであって、そこは面白かったな。

モーテルは手順がかなり複雑で、初手でこれにたどり着けた人すげえなって思います。しょうがないとはいえ盗みを働くのはやはり複雑……RPGでひと様の家を漁るのは余裕なのに。とはいえアリスに安全安心な場所を提供したい、というカーラの親心は分からんでもないというのが複雑でした。でもやっぱ盗みは……ってとこなので、個人的にはこれをよしとはあまりしたくないなあという気持ち。

廃車は手っ取り早いしこれでええやんと思うんですけど、なんでアリスにここまで嫌がられるのかが分からんかった。子供の気持ちは分からない……。

Chapter10「死の淵」

警察に捕まって廃棄されたっぽいマーカスが、部品を調達して復活する話。懺悔すると、初手では「まだ死にたくない……!」っていうアンドロイドから即部品を奪ってすまなかった。反省してる。

音声認識ユニットを入手したところで、周囲が大雨だったのに初めて気付く瞬間が好きですね。めちゃくちゃうるさくて「うるせえ(マジギレ)」ってなったけど。若干ホラーっぽい演出あったのは「やめろ(マジギレ)」って感じでした。どうでもいいけど、これ意図的にオッドアイで注文する人とかいるんだろうな……ってオタクは思いました。別カラーだとオプション扱いかな。

Chapter11「ハンク」
初回はあんまりうまく立ち回れてなかったんで、アマンダとの会話がちょっと憂鬱でした。ハンクに会うために警察署へ向かい、相棒となるべくがんばるぞいの回。初手ではハンクのデスクを調べるのが精一杯だったけど、ギャビンと話したり、自己破壊させなかったらアンドロイドがいたり、色々調べるところ満載で面白いですね。ギャビン、いつかぶっころしてやるゲージがガンガン上がっていく仕様すぎる。結局あんまり会話することもなかったけど、ギャビンがここまでアンドロイドを見下してるのには何か理由でもあったんだろうか。あと、カムスキーとギャビンが同じ人だって知ってびっくらした。

犬のスモウとか音楽の話くらいでやめときゃいいのに、知った情報はとりあえず全部使ってしまう質なので余計なことも言いつつ手掛かりを得て終了。ハンクが犬飼ってるのかってのにはニコニコしてしまった。

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Chapter12「逃亡」

コナーたちからカーラが逃げるんだけど、何だかんだ一番手こずったかもしれない回。初手は廃屋スタートだったので、ラルフとすったもんだ。悪くはないけど良くもない相手との会話は疲れるな……という気持ち。

で、廃屋だと強制的に見つかってしまって「うまいことかわして駅に逃げる」って選択肢がそもそもないのかと思い、カーラが振り切るエンドの存在になかなか気付かず、それにまつわる展開のためにだけさらに1周追加することになって大変でした。実際うまくやれば廃屋からでもどこからでもうまいこと逃げられるっぽいのかな?このあたりも展開が複雑でワカラネエ!!廃車は最後に選んだんだけど、ほかと比べものにならないくらい簡単でモーテルと廃屋の複雑っぷりにびっくりするわ。

Chapter13「ジェリコ

まず「ジェリコ is 何」って状態からスタート。場所だって分からなかったぞ。アンドロイドの廃棄場で託された「ジェリコ」を探すため、街を探索するマーカス。謎解きっぽくて楽しかったけど、マジで道に迷いましたね。街中は世間一般のアンドロイドへの感情を体感できるので、ウロウロすること自体は楽しいのでよしなんですけど。アンドロイドの死体があちこちあったらしいけど全然分からんかった……うそやろどこに……?

色々と回って、階段を上って外に出て視界がぐっと開ける瞬間は何度プレイしても好きだなーって思いました。何のためらいもなく端からダイブはヒューーってなりますけど。貨物船の中は暗くて狭くて怖くて、急にアンドロイド出てきたときはピギャーーとなったので許さない。

Chapter14「鳥の巣」

皆だいすき「開けろ!デトロイト市警だ!」の回。コナーがハンクと一緒に変異アンドロイドの調査をして、逃走劇もある結構ボリュームのあるとこですね。調査パートは大好きなので初手でもキッチリ成功したけど、ハトの物量がやばすぎなのとあそこで舐めプはヒュッ……となる。

逃走劇でもほどほどにリスクを取りつつ距離を詰めていくのは成功したんだけど、ハンクが落ちそうになってるとき「まあ自力で大丈夫やろ、警官やし」って思って秒で任務を優先判断したら後でめちゃくちゃ怒られたので「えっ……???」って顔になった。そんなに死にそうだったとか分からんし……これ俺コナーが悪いの……??結局、逃走したアンドロイドにも逃げを選ばれてしまうのでハンクを助けるのが正解なんだろうなーというのは分かりました。この辺りで俺コナー、もうハンクと良好な関係を築ける気がしなくなりやけっぱちを起こす気がだいぶ高まる。

トロフィーの「復活」のためにここで何度か破壊されたのだけど、電車周りよりも草刈り機みたいなのに巻き込まれた時のほうが「あぁぁ……」感が強いなって思いました。

Chapter15「決断の時」

ジェリコでマーカスがほかのアンドロイドと会話。自由を求めて逃げた先でも、決して自由にはなれない無情な現実をつきつけられる回ですね。ノーラだけ何かあるたびめっちゃイメチェンしてて女性って感じ。

Chapter16「ズラトコ」

どうにかコナーたちから逃げ出し、ズラトコの館へたどり着いたカーラが脱出を図るの段。いやも~~~現実にアンドロイドいたら、この手の胸糞奴も絶対いるやろって分かってしまうし否定できないし、むしろ現実はもっと酷いやろな……ってなってしまう。

初手は初期化を防ぐ手順が全然分からなくて焦りまくった中、本当にギリギリのギリで脱出。恨みをもった人達は自由にさせておくと絶対あとでいいことがあると感覚で分かったので、牢は開けまくるしクマも助けたんだけどクマ……クマ……。なお、うるさいアンドロイドは〆ました。ヒーフーヒーフー言いながら火をつけつつ命からがら脱出したけど、フルボッコされるのは「だろうな」って感じでしたね。ただルーサーがズラトコを裏切るとは全然思ってなかったのでびっくりした。ズラトコには殺されそうになったようなものだから正当性があるとはいえ、間接的だけど「人を殺してしまったなあ……」という気持ちもあり。

初期化されたパティーンも、まあ手順としては可もなく不可もなくというか、なんとなくウロウロするうちに記憶を取り戻して、うまいことアリスと合流して逃げられました。ルーサーが起動してなければ、横を素通りできるのね……って感じで。しかし初期化しても記憶を取り戻せるって、そもそもこの初期化がゴミ箱行きみたいなことだったのか、クリーンにしても完全には消しきれない部分があったのか、これも「心」があるからなのか、そのあたりはちょっと気になりました。ドラマチックにするためといったらそれまでだろうけど。

Chapter17「ロシアンルーレット

酔いつぶれたハンクを引っ張り出すコナー。思いっきり窓ガラス割って侵入したときは笑ってしまったが、スモウとの邂逅はよかった……やっと会えたねスモウ。初手ではロシアンルーレットについて聞く勇気がでなかったので、なんとなくそのままにしてしまった。もうこの時点で友好度としては完全にアウトだったのだけど、何かしておけばと後々後悔したのはこのあたり。息子の写真は確認したけどね。

すぐ服を渡しにいってしまうのであんまり家の中を探索する機会がなかったのだけど、どのタイミングでウロつけばよかったんだろ。服を渡す前か?取りに行く前に寄り道すればよかったのか??

Chapter18「命をつなぐもの」
壊れかかった仲間のために部品をもとめ、サイバーライフ社の倉庫を襲撃するマーカスたち。そして俺マーカス、妙にドローンへ飛びついて破壊するのが下手くそで大体めっちゃ怒られたり呆れられたりする。

ジョンには黙ってもらいつつ連れていくことにして、でもほかの箱にいたアンドロイドたちは、なんとなく「まだこの子たちは目覚めてない」と思ってそっ閉じしてしまった。せっかくだからとトラックごと奪うことにして、ドラム缶で気を引いてダッシュで逃走成功。我ながら手際よく盗んでて笑った。

ジョンには後々「ここで?!」っていう出番があってびっくりしたのもあるけど、隠れたあとに「連れていけない」って言ったパターンでは激おこぷんぷん丸で追い立てられて「えっ、そんなに怒られることだったの????」ってなった。いやまあ、人生を変えられてそのまま放置されたら「は?」ってなること自体は分かるけど、いきなり全力で警備システム連れてこなくてもいいじゃん……??ここで失敗すると部品全部なくなるんで、マーカスの評判がどんどん下がってくのスンッ……てなります。

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画像はジェリコに行く前なんだけど、あんまスクショしてないから適当なタイミングでぶち込むマン。

Chapter19「エデンクラブ」

これだけ人間に近いアンドロイドが生まれたら、まあそりゃこうなるよねっていう現実。これも、現実の人間だったらもっとめちゃくちゃにヒドイことするだろうなってのがすぐ想像ついて現実……げんじつ……ってなる。しかしこの、コミュニケーションの際たるものって分野もアンドロイドに取って変わられたら人間ほんと何するんだって感じになっていくな……。キャバクラとかホストとかも当然アンドロイドなんでしょ……。人間が相手するほうが高くて、アンドロイドは安価だったりするのかな……でもあんま安くもなさそうだったよな……。

その辺にいるアンドロイドに聞け(メモリーを読み取る)っていうのが、コナーの目線で誘導しててそこは面白いなと思いました。結構時間ギリギリだったけどそこそこ上手くいって、QTEバトルも難なくクリアしたのだけど職務に忠実な俺コナーは変異体を撃ってしまい、もう1人も自殺されて茫然。「俺コナー、間違ったことはしてないはずなのにどうして結果が最悪なんだ……??」とマジで頭を抱えた。逃がす場合はハンクの言う通り、これでよかったのかもなって感じですね。

Chapter20「海賊の入り江」

カーラとルーサーとアリスが何となく疑似家族っぽく見えてきた回。まあ操作面で悩むことはほぼなかったけど、ここの経営者、ジェリーたちをそのまま放置するってのはどうなんだ。処分にもコストがかかるからか?それでも機能停止くらいさせるのが雇用主の責任だと思うんだけど。

ルーサーのカバンに銃が入ってるのもアメリカなら当たり前といえば当たり前なんだけど、この感覚が体で理解できないから後々ルーサーに撃たれるんじゃないかとめちゃくちゃ疑ってすまなかった(初手の展開はお察し)。

Chapter21「ブリッジ」

コナーとハンクとの会話。今思うとこの辺から「rA9」にこだわったのも俺コナーとしては失敗だったんだな……って思うけど、そんなんこの時は知る由もなかった。とりあえず感情的にならず、できるだけ平易に応対したつもりだったけど撃たれました。かなしい。

Chapter22「ストラトフォードタワー」

俺マーカス、カールという人物に出会ってしまっていたので、人間に敵対する気はさらさらなかったんですよね。それを前提として進んでいきました。カールとの出会い、過ごしてきた時間、父親のような存在というのを考えたら、たとえ彼が死んでいても、その原因が人間にあったとしても、人間を恨むという選択はないと思いました。初手はカール生きてたしな。

入り口周りは問題なかったけど、サーバールームでノースに「ちゃんと扉を閉めろ」って言われてたのに鍵をかけなかった人、めちゃくちゃいると思う。めちゃくちゃ怒られた。ノース怖い。

ガードも気絶させてオペレーターも殺さず、ひたすら対話を求める穏やかなスピーチを実施。ここで要求する権利、今まさに「今を生きてる人間もこうした権利って保証されてんのかな……」って一瞬考えて考えるのをやめた。SWATに負傷させられたサイモンを助けて屋上まで逃げたけど、彼を撃つ勇気がなかったので銃を渡してサヨナラ(後にこの行動の意味と結果が繋がらず、サイモンが帰ってきたことにずっと首をかしげていたなど)。まともに行動するなら、マーカスたちにとっての大きな一歩となる出来事でしたね。人類と敵対するのも辞さないパティーンでは皆殺しもやりました。

Chapter22「天敵」

ストラトフォードタワーを調査するコナーとハンク。事件の概要を聞くところで、前Chapterで俺マーカスが何をしたのか思い知らされる構図なのがむごい。初手は誰も殺さなかったけど、殺しまくった回はここに死体が……ねえ。そしてChapter1で撃たれた警官を止血して助けていたのを、プレイヤーとしての自分は覚えているのに何度も壊れたから何も覚えてない俺コナー。なんか寂しい。

FBIが出しゃばってきたなーと横目に見ながら、初手はこの話しかけてきた警官の近くにいたから流れのままにキッチンへ行ったけど、これで「結果的にサイモンが発見されず、頃合いをみてジェリコに逃げてきた」という流れが理解できたのはサイモンが上で隠れているのを知った後だった。

初手はキッチンへ行き、結局どれが変異アンドロイドなのかよく分からないまま襲われて死にかけて、生体部品は取り戻したけどふらふらのまま外へ。そんで慌ててハンクをかばって俺コナー、何度目かの死。

あとあと屋上にも出てサイモンを見つけて殺したけど、なんともいえない後味でした。

Chapter24「夜行列車」

ルーサーとカーラ、アリスがカナダへの国境越えを支援してくれるローズの元にたどり着く。ローズの旦那は病死だったようだけど、アダムの感情とかローズが皆の協力で生きてこれたみたいなこと言ってたの、悲しいけど肌の色も無関係とはいえないよな……とリアルタイムの世情を眺めながら無言になってしまった。ローズがなぜ危険を冒してまでアンドロイドを助けていたのかと思うけど、やはり虐げられる側の感情を知っていたんじゃなかろうか……という。

アリスにアンドロイドの死を見届けさせ、警察が到着。アダムを落ち着かせて雑誌も片づけてアンドロイドの服も片づけて扉も閉めまくってアリスたちは2階にいかせて応答も辻褄しっかり合わせて、これ我ながらパーフェクトにすげー上手くやりすごしたので俺カーラを褒めてあげたい。しかし後々、ルーサーがめちゃくちゃ死亡フラグ立ちまくりなのを知って笑っていいのか何なのか。とりあえず何度目かの、疑ってすまんかった……という気持ち。

Chapter25「キャピタルパーク」

マーカスのデモその2。途中でも言ったとおり俺マーカスほんと初手はドローンが鬼門だったので、いきなりドローンに見つかって警察到着、慌てに慌ててとっさにノースにキスして烈火のごとく怒られました。そりゃそうだ、本当にすまなかった……。でもこれがファーストインプレッションだったから、逆にノースとマーカスが恋人になるルートなんてあると思わず「うっそやろ???!!!」って思いました。

初手でストラトフォードタワーでもめっちゃ怒られたし、平和的に行動しててノースと敵対しまくってたから「ノース怖い!!!」が染みついてしまって、なんで恋人になるのかマジで理解できない。インタビューで複雑になるからほかのメンバーとの恋愛はやめたみたいな話出てた気がするけど、ほかのキャラクターとの恋愛のほうが理解できたような気がする。ノースの立ち位置もうちょいどうにかならんかったのかな……。

店のセキュリティを切る、道路を封鎖する、トラックを見つけるあたりは順調で、俺マーカスは平和志向だったので平和的なメッセージを伝える。ここで仲間もかなり殺されてしまうけど、俺マーカスは仲間を殺した警官も殺さずにジェリコへ帰ります。ここで殺すと次のChapter冒頭から鬱……って感じなのでもう。暴力的なデモは回収のため見たけど、やっぱ気持ちの良いものではないですね。モノを破壊する行動をした時点で同じテーブルにつける相手とは思えなくなってしまう。暴力も辞さない方向性のときは警官全員殺しました。

Chapter26「カムスキー」

アンドロイドの創造主と呼べる存在、カムスキーとの邂逅。初回は立ち位置と画面のアングルの関係で何してんのか分からなかったけど、カムスキーお前、呼びつけておいてから普通に泳いでんのな。玄関あけたらプールっていうのも常人には理解できませんけど。あとクロエの服、めちゃくちゃ「おこだわり」を感じるんだよなァ……丈の長さといい背中の開き具合といい。

自分としてはクロエを殺したいとは微塵も思ってなかったんだけど、もうハンクとの関係は修復不可能と理解してたので、もうどうにでもなぁ~れ☆状態で初手の俺コナーはクロエを撃ち殺しました。任務に忠実なコナーならやる。ここでジェリコの場所を聞いていれば話は早かったのに、前述のとおり「rA9」にやたらと惑わされてしまったのでここでの問答は完全に無意味、ただクロエを殺しただけに……合掌。カムスキーの話は興味深いし、聞いておいてよかったのは分かるんだけど頭のいいひとの話は難しいし、頭のいいひとを描くのも難しいんだろうなって思います。

Chapter27「自由への行進」

マーカスがアンドロイドを引き連れて後進するの回。初手の俺マーカスは平和的思考だったのと失敗続きでノースとの関係はめちゃくちゃ悪かったので、2人きりの会話は可も不可もなく終了。でも仲良くなったパティーンでも、何でマーカスとノースが恋人になったのか全然分からない……俺マーカスはアンドロイドの気持ちも男女の心の機微もまったく分からないよカール……。

カーラと同じモデルのアンドロイドなどを眺めつつ、あちこちのアンドロイドを仲間にして行進。ちなみにキャピタルパークで失敗して何の成果も得られないままここに来ると、ここでジェリコというか行動の象徴マークを選ぶことになってナルホドナーと思ったなど。

俺マーカスは平和主義者なので、警官に銃を向けられても両手を上げるし、動かないし、逃げなかったんだけど、いよいよ追い詰められた時は颯爽と「犠牲になる!!!!!!」を力強くポチっとしたんだが、倉庫に侵入したときに連れてきたジョンが犠牲になってしまった……どうして……。マーカスがひたすらジェリコの信頼を失墜していく、しくじり先生案件はここで自ら銃口を向けてThe・Endって感じにしたのだけど、もう少し進めてジェリコから追放されてもよかったかもしれない。

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Chapter28「最後の切り札

コナーとハンクと警察署。初回はハンクに辞職されてしまったので、1人で一直線に証拠保管室へ。ギャビンは無視したんだけど、皮肉でやりすごしてもよかったんだなーとか。パスワードの所で「クソ食らえ」なんて分かりやすいわけないよなーと思いつつ選んだら正解でフいた。

初手は、尋問で自己破壊したアンドロイドいる、鳥の巣で捕まえたけど飛び降りられたアンドロイドいる、エデンクラブのアンドロイドが2体いる、ストラトフォードタワーのアンドロイドもいる、という役満でした。やったね証拠は山ほどあるよ(白目)。ひととおりってくらい試したけどマーカスの声真似で放送局のアンドロイド騙す方には辿り着けず、結局エデンクラブのアンドロイドの首を引っこ抜いて聞き出すという一番非人道的なパティーンでジェリコの場所を突き止めてしまった……。でもこれ、めちゃくちゃ頑張ったし、すごく職務を全うしてる感じがあった俺コナー。トロフィーの「猟犬」が染みたぜ。それからギャビンと対峙したわけだけど、もう積年の恨みってくらいボッコボコにしてやったわ。

Chapter29「交わる運命」

いよいよすべての登場人物がジェリコへ。カーラでは、アリスがアンドロイドってのは思えば最初からなんとなくフラグあったんだなーと。しかし「永遠に成長しない子供」のアンドロイドって恐怖でしかないと思うのだけど、心の慰めになった人もいるんだろうな……それこそトッドみたいに。この親子は上手くいかなかったけど。しっかし子供の場合、破棄される確率が大人のアンドロイドより高そうとか考えちゃって、すぐメンタルが闇に落ちてしまう……。

ルーサーを見捨てず一緒に逃げるところまでは上手くいったけど、すぐ自分を犠牲にしてしまうマンなのでカーラもアリスを守るため無謀な行動をしたらルーサーにかばわれて死んでしまった……どうして自分が死のうとすると誰かが犠牲になるのだ……。自分を死なせてほしい。命を救うには命を使う等価交換しかないだろ……??

マーカスは平和への道を探るべく周囲を説得して、コナーと対峙しつつ脱出。「QTEは任せろーー!!」って感じだったのでひたすら仲間を全員救う、救う救う救う。ほぼ上手くいった状態だったけど、ここ微妙に間違えて撃たれたりしくじったりすると、ものっそい細かく分岐するみたいでお手上げ。コナーが変異体になった後の、マーカスとの共闘っぽいのはカッコいいなと思いました。

初手のコナーはとくに問題なくジェリコに侵入。どうせ、生き残って逃げたアンドロイドが1人もいないので誰に見つかる心配もないしな……(遠い目)。マーカスとの敵対でも変異する可能性すら示唆されず、結局、突入してきた部隊への対応を間違えて撃たれて死んでしまった。変異体になるパターンでは、それまでに回収できるところは結構トロフィー回収して「いざ!!」って感じだったのでなんだか感慨深かったです。

Chapter30「魂の夜」

マーカスはカールの家へ。ここでレオのメッセージが聞けたのは自分として収穫だったのだけど、知らんアンドロイドがいた時は「そりゃカールは1人で生きていくの難しいもんな」って理性じゃなく「誰よその男!!」って叫んでしまった……だって心の我が家に知らん男いたらキエエエエってならん?俺マーカスはなった。

カールが死んでしまってた場合、墓の前でも似たようなことを聞いて、生きてる時は一応カールからの応答があるけど、墓の前でもマーカスには「カールだったらなんと言うか」ということが聞こえてたんじゃないのかなと思う。レオともすれ違うけど、ここで彼がマーカスには何も言わないし、こんな時期に父の墓へ来たことを思うと、レオもカールの死で何か思うことがあったんだろうし、悲劇をマーカスのせいにしなかったんだな……。

コナーはハンクの家へ。初手は変異体にならず、ハンクとの関係性も最悪だったので自殺一直線。息子のことは変異体になって話してもらうまでなんとなくしか分からなかったな……。

Chapter31「運命の分かれ道 - 行進」

初手は平和的な行動を取ったので、マーカスの結末はこれ。とにかく冷静に、平和に周囲へ訴えました。起爆装置は結局1回も受け取らなかったので爆発させたシーンは見なかったんだけど、これは見ておきたい気もする。戦争だ!!ただ本当にそれを選んだら、革命を選ぶのと同じようにどっちかが滅ぶまで止まらないだろうなという覚悟が必要だろう。

パーキンスにはあんまりいい感情抱いてなかったので、交渉はほどほどに断って終了。どうやら撃たれる?らしいのでそれでよかった。QTEも全部成功してギリギリまで粘ったのだけど、最終的に選べた選択肢が「歌う」「犠牲になる」の2つだけで、ここで「歌う」を選べばそれでわりとハッピーエンド迎えられたのに、ここで「犠牲になる」を選んでしまった俺マーカス。

前から言ってたけど、憎しみあう勢力がぶつかりあっている中で、誰かが犠牲になって双方の落としどころを生み出すのは一番犠牲が少ないと思ってるので。いや「歌う」でマーカスが死なずに済んだのなら無駄のような気もするけど……でも、この犠牲は一時的であっても自由を勝ち取るための最良の選択だったと思う。「歌う」は大統領の善性に期待する不確定な賭けだったろうから「確実なものを選ぶなら絶対こっちだろ?!?!」という……俺マーカス間違ってない……間違ってなくない……?これが普通のRPGとかだったら誰かの善性に期待するのはいいことなんだろうけど、これは俺マーカスの選択なので。燃えるマーカスの姿は衝撃だったから、争いを止めるに十分だったと思うんだ。

それで、まあアンドロイドたちの「歌う」も衝撃だったから争いを止める、大統領の心を動かすのに不十分だったとは思わないんだけどノーラと恋人になった時の「キスをする」はメリケン映画(揶揄)っぽいな……って感情しかわいてこなかった。人それぞれですね、はい。歌自体は何度も聞いたので覚えてしまったのだけど、これ既存の曲なんだろうか。

Chapter31「運命の分かれ道 - 革命」

前述のとおり俺マーカスは平和的(ただし自分自身の犠牲はいとわない)というスタンスでいたので、このルートは1回しか見てないんですよね。後でめちゃくちゃ分岐あるの知って何度目かのヒエエ……ってなった。

抗議の防戦でもどんどん仲間が殺されていくので「すまない……すまない……」と思いつつ、それでも「よりより未来のためにはこうするしかないんだ」って信じられたけど、暴力では暴力しか生まれないのは明らかだからそれでどんどん犠牲になっていく仲間を見るのはしんどかったですね。ただ、軍隊との激突は映像として面白かったです。

これを見た時点ではまだコナーのサイバーライフタワーを見ていなかったので、アンドロイドの数の規模がよく分からなかったんですけど、あれを見ると想像以上に泥沼不可避だな……という。もちろんアンドロイドにも権利をという感情そのものは理解できるんですが、自分たちが殺して築いた屍の山の上に正しい秩序を保てるのか?とは思いつつ、それは自分が実際に戦争を体験してないからかな……という気もする。あとアンドロイドが相手だと人間のように「自ら忘れる」といったこともできなさそうで、遺恨が人間以上に長引きそうだなってのもある。時間がいい意味で風化をもたらせず、なにか突飛なことでも起きない限り未来永劫あまりにも正しく憎しみを伝えきれてしまうところが。

戦わなければ守れないものがあるのも事実だし、血を流さないわけにはいかない局面があるのも分かるのだけど、自分は臆病だし後世で罵られようが、出来る限り生きている人間が多い道を選びたいのだよな。死んだらもう何もかも終わりだ(ただし自分の犠牲は除く)。

キャラの自己犠牲にはめちゃくちゃブチキレるし数十年は怒りが収まらないのだけど、それって突き付けられたら選ぶ気持ちがめちゃくちゃ分かるから、お前にだけはそれを選んでほしくない、というのがあるのかもしれない。話が逸れすぎた。

Chapter32「運命の分かれ道 - 旅立ち」

どうにかこうにかジェリコを脱出したカーラとアリス(ルーサーは死んでる)。ジェリーを救ってその先へ。何周かしてる時、助ける時にうっかりタイミング間違えて殴る前に破壊されたこともありました。

検問所の前の分岐。検問所に行くか、迂回するか。これ急げば間に合うかと思ったのだけど、迂回したらほぼダメなのか?ギリギリ間に合わないのか?という感じ。初手は迂回してバスは行ってしまったあとで、トッドと鉢合わせ。うまく説得できて、ローズやアダムの助力もあったので越境を選択。湾岸警備隊に追われて周りのアンドロイドはどんどん殺されていったけど、自分はとにかくアリスだけでも向こう岸に届けるぞという気持ちで必死になりましたよ。エンジンも止まって凍るような河の中でボートを押して、たぶん俺カーラはもう無理だろうなと思った。

それでも、どうにかたどり着いたけどアリスは目を閉じたまま動かず。「うっそやろ何で……何でいつも別に死んでも構わない自分以外がどんどん死んでいくの……」って絶望したけど、アリスが生きててよ゛か゛っ゛た゛~~~;;;;(ルーサーが生き残るルートあるとは思わなかったから自分的にハッピーエンドのつもりだった)。

無事に国境を越えるパターン(ルーサーは不在)では、ジェリーに犠牲になってもらって通り抜けるパティーンも、平和的デモを行ってきたおかげで人間に見逃してもらうパティーン(これイイハナシでいいのか正直悩ましい)も見ました。何にしてもカーラにはアリス、アリスにはカーラがいれば幸せだなって思いました。

Chapter32「運命の分かれ道 - リコールセンター」

ついでに全員生存トロフィーを取ろうと思ってたので、こっちはジェリコでルーサーを助けてからリコールセンターへ。肌の機能停止はマーカスの演説でちょっと見たけど、これ汎用モデルは当然同じ骨格なんだろうが、体格の差って販売的にどうなってるんだろ。顔や人種は好きなように上書きできるんだろうが。ルーサーは個人カスタマイズされてるようなイメージがしなくもない。

しかし「人間の見た目をしている」って感情の入り方にだいぶ差が出るなと思いました。これを最初から知ってしまっていたら「プラスチック野郎」という言い方も否定するのは難しいかなと思いました。この状態になってしまったら「彼らも同じように生きている」と言えるかどうか、正直なところ分からない。たとえ同じ見た目でも「人間の形」でありさえすれば違う人生を感じられたのだけど、こうなってしまうと全部が全部一緒くたに見えてしまって「部品」や「道具」といった印象になってしまう……。中身はこれまで見てきた彼らと一緒で、心があるのは分かるのに我ながらヒドイ奴だなって思う。きっと自分は、この見た目であればためらいなく破壊できてしまうんだろうなと思うし、そうした人間の感情を分かった上でこの見た目にできるようにしてあるならやっぱり人間って酷いなと思う。まるで知り合いだからと目を塞いでから殺す、卑怯な罪悪感を抱える殺人鬼のようだ。

ここでは3人とも脱出したので、疑似的だとしても家族としての新たな生活を手に入れられたのだと思うけど、でもめちゃくちゃ大変だろうなという気持ち。

Chapter32「運命の分かれ道 - 最終任務」

初手は機械のコナーでマーカスを殺すため、ビル屋上からスタート。ハンクは死んでいるので介入はないけど、これ「ハンクと友情を築いた上で機械でいることを選ぶ」なんてことができる人非人おるんか??ハンクを殺してしまうかもしれんのやぞ?!そんなことよくできるな?!?!それはそれとして、選択肢としてはめちゃくちゃ正しいと思う。

ハンクは死んでいるので、Chapter1に出てきた隊長がログイン。スナイパーとしても行動できるとか、あらゆる殺し方をマスターしていて少々コナーにうすら寒いものがありました。実際そんなことができるようになるのは相当難しいと思うけど、できるようになってしまったら利便性よりも脅威のほうが過ってしまう。

もうここまであらゆるアンドロイドを殺してきたコナーですから、任務のための殺人もいといません。そして殺すべきマーカスも自殺してしまったので、任務としては終了。ちらっとコナーが画面に映るだけの、非常にアッサリとした終わり方でした。

Chapter32「運命の分かれ道 - 最終任務」

コナーが変異してマーカスと共に行動し、サイバーライフタワーへ現れた回。流れるように監視カメラを乗っ取って邪魔する者は皆殺しにし、アンドロイドを変異体へ。これ、カーラは別にやってなかったけど、変異したアンドロイドであれば誰でも意図的に変異を喚起させられるんだろうか。

ここではハンクも来てくれて、別個体のコナーとドンパチ。素体が入れ替わると少しずつ記憶もこぼれ落ちていくという話だったけど、別個体のコナーにもハンクの情報が渡っていたのはコナーが「重要」だと認識していたからなんだろうか。まあ大事といえば大事ですけど。

マーカスが演説してる中で、コナーがアマンダに乗っ取られそうになる回。初手はバックドアのこと全然分かってなくて、時間があまりにもギリギリになったのでそのまま乗っ取られてみたらマーカスを撃ち殺して暗転~fin~してしまった(多分)。ちゃんと乗っ取り回避できるとカムスキーとのよく分からん会話が生きてきて、なるほどなとなりました。マジモンの天才は無駄なことは言わないのだな……というか、アマンダ(のオリジナル)の思考が読めたのかもしれない。とても人間的な予測だったのかな、これは。

トロフィー全回収の道のり

そんなわけで、1回目は「マーカス:カールは生存、平和的デモのちに焼身自殺」「カーラ:ルーサーは死に、アリスと一緒に無理やり河を渡ってカナダ入り(だいぶ満身創痍)」「コナー:ハンクとは決裂し、機械として生きてたら勝手にマーカスが死んだので任務完了」でした。

そこから最後のChapterや後半~終盤をめちゃくちゃやり直して、できる範囲で別ルートのトロフィーを回収。全員が生き残る「生存者」を目指しつつやり直しで行けなかったルートも回収して1周、コナーをとことんぶっ壊す「復活」でもう1周。最後まで苦しめられたのが全部の雑誌を見つける「本の虫」で、まずカーラが逃げられる選択肢が思いつかなかったので数回プレイのうちに回収できず、よくよく調べてからコナーの破壊と並行してたのだけどカーラが見つかるとズラトコの家で読めない雑誌があり、カーラが見つからないとコナーが破壊されないので雑誌1冊のためにまた最初からやり直し不可避で頭を抱えたな。やったけど。

改めて「自分という人間は、こんな時どうするのか?」という、人生や社会をはじめあらゆるモノに対する選択(結果だけでなくどんなカードから選ぶのかという選択肢として選ばれる部分を含め)と、自分が何に価値を見出すかという観点を浮き彫りにされたなと思います。体験したのは3人のアンドロイドと、それを取り巻く人の人生だったけど、まぎれもなく「自分の人生」の一部でもあったと思います。

結末の決まったゲームであっても、例えばシナリオが一本のRPGでもシミュレーションでも得た体験は絶対にバラバラじゃないですか。ザコ敵ですらまったく同じ順番に倒すとかそういうのもあり得ないし、アクションだって人によっては一発クリアできるだろうけど得意なものが違えば詰まる部分だって違うわけで、やはり「まったく同じ」にはならないわけですよ。

ここからちょっと別のゲームの話題も入ってしまうんですけど。そんな中で、唯一といっていいくらい例外なのが(テキスト)アドベンチャーだと思うんですけど、これはほかのゲームよりも圧倒的に「まったく同じ体験」となる確率が高いわけで。受け取り方に差異はあれど、映画や漫画のような体験になる限りなく近くなる可能性があるわけです。それを見事に打ち破ってくれたのが「Detroit: Become Human」であり、衝撃でいえば「十三機兵防衛圏」も近いものがありましたね。とくに「Detroit: Become Human」のようなタイプは今後技術の進歩でさらに革新的な作品が生まれる可能性は高いと思うけど、後者は確実に1人のクリエイターの人生を吸収してしまった気がするので、自分が生きている間はもう二度と同じようなゲームをプレイすることはないだろうなと。

話が逸れてくるのはいつものことだけど、VRの「東京クロノス」の時にも言ってたのだけど、フォーマットが決まりつつあってシナリオの面白さがキモとなっていたように感じていたアドベンチャーというジャンルに革命を感じていて、2018年くらいからの1~2年の間にまた面白くなってきたなと思えたんです。このジャンルはまだまだ未知だぞ、と。「HEAVY RAIN -心の軋むとき-」をやっていたらもっと前からこういう感情になってたかもしれませんけど、申し訳ございませんがまだ未プレイなのでそのうちやるとして「やべえぞ、アドベンチャー!」というような気持ちにしてくれた「Detroit: Become Human」、ありがとうございました。またQuantic Dreamが新作出してくれたら絶対買います。